一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

旅行先のカナダでドコモのSIMロックフリー端末を使う

カナダへ家族で旅行した時にドコモショップでSIMロックフリーにしてもらった携帯を持って行って、現地でプリペイドSIMを購入して現地で使用して学んだことを、今後カナダや外国に旅行する人の参考になるかもしれないと思い、覚え書き的に書き記す。

私がSIMロックフリーにしてもらったのは、ソニーのXperia Z (SO-02E)とSamsung Galaxy S3である。Xperiaは私が使い、女房がGalaxy S3を使っている。ドコモショップに行けば、3000円ちょっとでSIMロックフリーにしてくれる。ただし、店員によっては「え? そんなことできるんですか?」という対応をされる場合もある。
旅行先は、カナダのオンタリオ州のトロント周辺で、2013年8月前半のこと。
ネットで調べてみると、FIDOというプロバイダー(日本で言うところのドコモだのauにあたる)がどうもコストパフォーマンスが高そうだ、と判断し、ウォルマートのElectronics売り場でFIDOのプリペイド用SIMを購入した。こちらでプリペイド式を"Pay-As-You-Go"と言うみたいだ。直訳すると「行きたい分だけ払う」という感じか。上記の2機種ともSIMのサイズはマイクロSIMなので、そのことをちゃんと購入時に言うことを忘れずに。1枚10カナダドル(2013年8月現在1000円弱)で、2枚購入したので、20ドル。
しかし、SIMだけ購入しても、そのままだと使えないよ、と店員から言われる。Voucherをついでに購入しておいたほうがいいよ、とアドバイスされ、50ドルと20ドルのバウチャーを購入した。色々と根掘り葉掘り店員に聞くと、下記のような手続きが必要だということが分かった。
1. 各プロバイダーのウェブサイトに行って、SIMのactivate(有効化)をしないといけない。各社サイトに行くと、すぐにどこをクリックしたらactivation用ページに行けるかは比較的すぐに分かる。
2. サイトに行ったら、SIMの情報を入力する欄があるので、そこへSIMに印刷されている番号を入力する。その他、氏名とか誕生日の入力、希望する市内番号(私の場合はトロントの番号)を選ぶ。
3. 番号が与えられたら、次はprepaidなわけだから、使用しはじめる前に入金しなければならない。その時にはいくつかの方法があるが、旅行者には事実上voucher方式しかない。このvoucherをウォルマートなりセブンイレンブンなり、店で購入すると14桁くらいの番号が印刷されたレシートをもらう。この番号を入力して支払いを完了すると、数分後には電話が使える状態になる、ということだ。

書けばこれだけだが、実際にこれらを無事完了するまでの道のりは長かった。まずFIDO(ファイドウと読むらしい)のチップを入れても、上記の2機種の電話は認識してくれない。認識しない、というのは要するに携帯上にアンテナが全く出ない状態。どうもFIDOの持つ周波数はドコモの上記2機種ではサポートされていないような感じだ。そのことが判明した時点で、私はSIM2枚+バウチャー($50+$20)+Taxで100ドル以上の出費をしていた。ウォルマートに翌日持って行って返品処理をしてもらおうとしたら、SIMの返品はできたが、バウチャーの返品は受け付けてもらえなかった。その返品ポリシーは購入した時に渡されるレシートの裏に印刷されてあったのだが、購入後にしか返品できないことを知るのも変な話ではある。そのことを論理的にargueしたが、カスタマーサービスのおばさんは頑固に断ってきた。しょうがない。
さて、そうなるとどのプロバイダーだと、この2機種は認識してくれるのだろうか、とちょっと途方に暮れたのだが、日本のSIMを入れたまま使用すると、海外ローミング状態になって、その時にRogersというプロバイダーを認識していることに気づいた。つまりRogersというプロバイダーのSIMを購入したら、正常に使える可能性が高い、ということだ。
そこで今度はRogersの専門店がショッピングモールにあったので、そこへ行って、店員に「私の電話でRogersが使えるかどうか試したいのだが、試させてくれないか?」とお願いしたら、「うん。いいよ。私の個人用携帯のSIMを差してごらん」と親切に貸してくれるではないか。その場で、そのSIMを差したら、見事に認識してくれた。そこでその専門店でプリペイドSIMを購入、同時に通話料などの料金も払って top up してもらった。top upとはプリペイド電話のプリペイド分を払うこと。その店ではデータ通信の契約もして、300MB分払った。その時はXperia Zでしか試せなかったので、1枚のSIMを購入。ホテルに帰ってから、そのSIMをGalaxy S3にも差してみたら、見事に認識してくれたので、翌日、またもやウォルマートに行って、RogersのSIMを購入。10ドルのバウチャーも購入。
そして上記の手続きをウェブ上で行って、電話番号をassignしてもらいactivateできた。ただし、そのままだとデータ通信はできず、通話機能とSMSしか使えない状態になる。女房はそれで構わない、ということなので、それだけにしたが、データ通信(ブラウザーとかe-mailとか)をしたければ、ウェブ上からさらに手続きが必要だ。
ちなみに、このプリペイドSIMは6ヶ月間有効。バウチャーは1ヶ月間有効。延長はできない。
バウチャー以外にクレジットカードで払うという手段があることはあるのだが、このクレジットカードの登録住所がカナダでないと駄目なので、通常の海外旅行客には無理。また銀行からの自動引き落としもあるが、これも日本の銀行からは無理そうな感じ。したがってバウチャー方式しかない。

今回の教訓としては、
1. SIMロックフリー端末だからといって、すべてのプロバイダーに対応できているわけではない。SIMを購入する前に確認しよう。
2. ウォルマートとかで購入するよりも、専門店で購入した方が親切な対応をしてくれる。ただし、手数料が追加で数ドル取られるようだ。私はその価値があると今回は思った。
3. バウチャーの返品はできない、ということを知らなかった。バウチャーを購入する前に、きちんとプロバイダーの確認をしておこう。