一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

リソースの無駄遣い:国会と医療サービス

国会での質疑応答を見ていると、「こんな質問に答えるのに首相や大臣でなくてもいいよね。役人で十分」と思うことがたびたびある。いわばリソースの無駄遣いという感じ。
同じように、医療サービスを受けていても、「風邪だろうが、珍しい病だろうが同じ医者がサービスを提供しているのもリソースの無駄遣いなのではないだろうか」と病院に行くたびによく思う。

医学知識はこの100年で飛躍的に進歩しているのに、医療サービスのビジネスモデルは変わっていない。医師たちは、いわば「ソリューション工房型」のビジネスを続けている。つまり、医療の難易度に関係なく、高度の専門訓練を受けた医師が医療サービスを提供し、その専門性の高さにふさわしい料金を一律に受け取っている。
今は医療知識が向上して、明確なパターンや法則に基づいた問題解決が可能な病気が多く、医師ほどの専門技術を持たない人(ナースとか)でも十分に対処できるものが多くなってきている。つまり、患者が払う対価がもっと低くても、その患者に必要十分な医療サービスを受けることができるはずだ。
これが可能になるならば、医師というリソースの回転率が高まり、病院での待ち時間が短くなるし、患者にとってのコストも安くなるのではないだろうか?