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一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

登山用マップと戦略思想

山登りのルートを調べていて気づいた。山登りのルートのそれぞれには、昔から山登りしてきた人たちの「戦略思想」を感じさせる。ただ単に獣道を人が歩いて踏み固めらてできた道、というような単純なものではない。

通常山登りのルートの始まりは沢沿いで、しばらくは川に沿って歩くことが多い。これは樹木がないから視界を確保しやすく、道が割と平坦だからだ。しかし、沢沿いだけで頂上に立てることはない。途中に滝があったり、あまりに急峻で普通の人は登れないからである。そうなると、尾根伝いに歩く戦略をとる。
山ができたての場合は、水による浸食がないため、尾根も谷もないが、数万年も経つと降雨時の川ができて、水の流れは山肌を浸食して削り取り、深い谷ができ、水が流れないで浸食されなかった部分は尾根となって残る。
沢沿いだと水を確保しやすい。一方尾根伝いに歩くと、水の入手は困難だし、天候によっては風も強く吹く。
したがって、沢沿いから尾根へルートを変更するポイントを選ぶのは戦略的な意思決定だ。沢沿い→尾根→沢沿い→尾根→頂上となることもある。あまりに長く尾根伝いで歩くと水を確保できないとかテントを張る場所がない、ということで尾根から外れたところをコース取りしていたりする。
そういった古(いにしえ)の人々の戦略思想というか設計思想というか、そういったものを感じ取るように登山用マップを見るのも楽しい。