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一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

「ハラル対応」の持つ意味合い

ANA機内食のメニューに「ハラル対応」の食事があるのに感心した。イスラム教のハラルに対応しているということは、豚肉を使用した製品、ゼラチン、お酒、アルコールより抽出された香味成分、うろこやひれの無い海洋生物の肉は使用していない、ということだ。
当然ANAが自分で作っているわけではなく、サプライヤーが作っているわけで、さらにそのサプライヤーは色々なところから食材を仕入れているわけなので、それらのサプライヤーの階層を上流にさかのぼって調べてハラル対応かどうかを交渉・検査しているわけだから、大変な手間だ。
でも考えてみると、昨今話題になるtraceability(食品などの生産履歴管理)がしっかりとできているということで、各種宗教対策された食品だけでなく、アレルギー対策食品だのも安心して購入できる、ということだ。
ということは、ANA機内食を下している会社の食品は、食を非常に気にせざるをえない家庭では安心して購入できるに違いない。
今後、日本が国際観光立国を目指すのならば宗教食に対応していくしかない。そしてこれに対応するということは、日本の食の流通網も相当鍛えられるなぁ、と思った。

Wikipediaを見ると、ハラル対応は相当大変だ。
1. 餌:その家畜が食べた餌にハラルに違反するものが入っていてはならない。
2. 屠畜:必ずムスリムが殺したもので無ければならず、鋭利なナイフで「アッラーの御名によって。アッラーは最も偉大なり」と唱えながら喉のあたりを横に切断しなければならない。(新岡注:こりゃ大変だ...。屠畜する人にイスラム教信者なんか相当少ないだろうに...。)
3. 解体処理:牛の頭をキブラの方向に向けて完全に血液が抜けて死んでから行う。
4. 輸送保管:保管場所や輸送する乗り物に豚が一緒になってはいけない。冷蔵庫からトラックまで全て別にする必要がある。

本当にこういうのに対応するのは大変。「ダイバーシティ」に対応するというのは、こういう手間をかけてやっていくということなのだろうな。


http://www.ana.co.jp/int/inflight/spmeal/