一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

国際チームのマネジメント能力

大抵の山は一人でも登山できるので、登山という行為は自分との闘いの側面が大きい。しかし、エベレストのような山となると、頂上まで行くのは一人かもしれないけれど、それを支える様々なスタッフがいるわけで、実際は「組織」で登っている。

その意味で高山の頂上を制覇するには組織を束ねる力が致命的に重要なはずだ。全く違う技量が必要だろうな、と思う。一人でどんなところでも登れる自信や技術・体力があっても高山を制覇できるわけではない、ということだ。

「日本人は個人では弱くても組織になると強い」とか「日本企業は戦略はいまいちだが、実行力は抜群」とか、よく外国人から言われルわけだから、チョモランマやK2のような8000メートル級の制覇は日本人チームがいっぱいいるはずなのだが、実際はそうでもない。その理由は、チームはチームでも日本人だけで構成されたチームではなくて、色々な国籍の人たちが入った国際チームだからなんだろうと考えている。

国際チームのマネージにおいて日本人が得意でない理由は「日本人は単に語学が弱いから」というよりも、自分とは異質の人たちをマネージする力が弱いから、なんだろうと考えている。今後の世界を考えると、国際チームを束ねることのできる日本人がもっともっと必要だ。観光立国を目指すにも、外国人をマネージして観光案内する人が草の根的にもっともっと必要だし、人口が減少していくんだから、成長している企業の職場には外国人もどんどん増えていくだろう。そういう人たちをマネージしていかないといけない。