一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

怪我しやすい選手とそうでない選手の違い

スポーツ選手でも怪我しがちな選手とイチローみたいにほとんど「怪我で欠場」というのが無い選手もいる。この違いには、もちろん体の柔らかさとか普段のトレーニングとかいう要因があるのは分かる。
しかし最大の要因は、実力を100%近く発揮して試合に臨んでいる人と、80%の実力とかで試合に臨んでいる人の違いかな、と考えている。要するに「余裕度」だ。高校野球の球児みたいに100%出しきって「毎試合完全燃焼!」状態でプロ野球で試合をやったら、間違いなく怪我をする。
本当のプロフェッショナルとは、自分に求められている水準を最低限の労力でギリギリでクリアする人たちなんだろうと思う。一回だけの勝負なら100%出しきるのも分かるが、世の中のプロフェッショナルは長期戦を戦っているのであり、長期間、継続的に結果を出し続けないといけないのだ。
その意味では、毎回難しい手術を長時間かけて成功している外科医とかでも、本当の100%の実力はそれをはるかに凌駕する水準で持っているはずだし、「和食の鉄人」とかの料理人でも同様なはずだ。彼らは通常、全体としてみると実力の7、8割で戦っているわけだから。
ビジネスでも「お前の持っている実力を100%出してやってみろ!」とか言う上司は、怪我する部下、つまり「燃え尽き症候群」とかの予備軍を作っていることを自覚しないといけないということかもしれない。
でもプロはプロなりに「本当の実力」を上げないと「余裕度」が上がらないので普段の努力がとんでもないんだろうとは思います。