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一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

霧のロンドン?

 ロンドンに今まで8回くらい出張に行って毎回1週間くらい滞在しているが、霧に一度も会ったことがない。「霧のロンドン」と昔から言うけど今はそんなことないのかしらん、と思っていたら、霧の大半はスモッグのことだったらしく、今は当然ながらスモッグは発生しないので、すでに数十年前から霧のロンドンではなくなったらしい。

『エネルギー論争の盲点』(石井彰著、NHK出版新書、2011-07-10)という本を読んでいる。この本の箇所で次のような記述がある。
「1952年のロンドンでは、この石炭起源のスモッグによって、喘息等の呼吸疾患が深刻になり、一日で4000人が死亡する大スモッグ事件が発生している。かつて、「霧のロンドン」という、一見ロマンティックなキャッチフレーズがあったが、実はこの霧というのはスモッグのことであって、ロマンティックどころではなく、生命の危険さえあったのだ。現在のロンドンでは、石炭が石油と天然ガスによって大半駆逐されたため、霧はめったに発生しなくなった。ロンドンに行くと、今でもアパートの一戸ごとに煙突があり、新築の住宅でも煙突がついているのが普通であるが、このスモッグ事件ふまえ、ロンドン市内では、暖炉および煙突の使用は禁止となっている。」

 そうか、そういうことだったのか、と納得。ちなみにこの『エネルギー論争の盲点』は日本のエネルギー政策を考えるうえで必読書だな。原発をreplaceできるのは天然ガスによる火力発電しかない、という結論には大賛成。再生可能エネルギーでの発電ではドイツが良い教訓を与えており、とても電気料金を庶民が払えないほど値上がりしていってしまう。
 ただし、2015年からは日本では世帯数も減少に転じるので、なにもせず放っておいても使用する電気量が自然減していく結果、30年も経つと自然に脱原発(卒原発、or whatever!)しているのではないだろうかと想像。