2017-01-01から1年間の記事一覧
人体六〇〇万年史 (ダニエル・E・リーバーマン著、早川書房)を読むと、類人猿と違って人間がなぜ文化を発達させたかと言うことについて、大脳発達よりも「骨盤の形状が変わって、左右にぶれずに、二足歩行で、長距離歩けるようになったこと」が類人猿と分…
『御嶽山噴火 生還者の証言』(小川さゆり著、ヤマケイ新書、2016-10-05)の著者は、2014年9月の御嶽山の水蒸気爆発による噴火時に頂上近くにいたのにも関わらず、なんとか生き残った山岳ガイド。本の中に以下の記述があった。(p.150) 「たいてい言っては…
晩御飯を食べながら笑った時に誤嚥(ごえん)して、約90秒ほど呼吸ができなくなり、死にそうになった。家族によれば顔色がパープル(←次女の言い方)になり、土色になって、電話で救急車を呼びかけたところで、呼吸できるようになり、なんとか生き残った。…
ナメクジとカタツムリは似た生物(どちらも軟体動物門・腹足綱)だが、化石の解析から以下のことが分かっている。(足立則夫著『ナメクジの言い分』が詳しい。) 3億1千万年ほど前にカタツムリは現れて、2億年ほど前にナメクジが登場している。つまりナメ…
中学生2年生の長女から「なんで学校に化粧して行っちゃ駄目なの?」という質問を受けたので、理由を考えてみた。化粧したからといって法律違反であるわけではなく、特定の誰かを傷つけるわけでもないだろう。したがって答えとしては「学校が禁じているから…
この数年、同族企業の経営者と会う機会が多いのだが、「成長願望」が無くて「現状維持」というか「とりあえず先祖代々続いたこの会社を存続させることが私の使命」と割り切っている経営者が散見される。もちろん倒産させるわけにはいかないので存続させよう…
山で見る木の大部分は死んだ細胞の塊。幹の直径が1メートルを超えるような大木は、98パーセントが死んだ細胞だ。我々が家の柱に使ったりする木材(木部)は死んだ細胞の塊ということ。屋久島の縄文杉などにいたっては99.9%くらい死んだ細胞なのかも…
渋柿が干すだけで甘くなるのは、渋味の元であるカキタンニンが、干すことによって水溶性から不溶性に変化するため、渋味が無くなるからだといわれる。 干し柿の甘みは砂糖の1.5倍あると言われるほど甘いもの。そもそも干される前から糖分を渋柿は持っている…
坂井三郎といえば、ゼロ戦のエースとして国際的にも有名なパイロット(かつ戦後は国際的ベストセラー作家)であるが、彼の書いた『続・大空のサムライ』を読んでいて、言葉の端々に彼は日本海軍に畏敬の念を持っていることは分かるのに、以下の記述はかなり…
先日、仕事の関係でインタビューされていたんだが、相手の出来が悪すぎて途中で辞めたくなった。何が問題かというと、第一に、インタビューガイドらしきものを作ってインタビューをするのはいいのだが、あまりにそれに固執していて、ちょっとでも外れること…
スポーツ選手でも怪我しがちな選手とイチローみたいにほとんど「怪我で欠場」というのが無い選手もいる。この違いには、もちろん体の柔らかさとか普段のトレーニングとかいう要因があるのは分かる。 しかし最大の要因は、実力を100%近く発揮して試合に臨んで…
20代の社員と話していて感じたのだが、ビジネス文書を書かせると、国語力が圧倒的に足りない。それは学校教育で教わる国語力なのではなく、コミュニケーションのツールとしての国語力が圧倒的に足りないことに気付く。うちの娘たちの国語の宿題を見ていて私…
経営者の育成を最近よく考える。「管理職の育成」と「経営者の育成」では似た側面と全く異なる側面がある。似た側面としては会社というのは「個人」で戦うところではなく「組織」で戦うところなわけで、その意味でチームワークは不可欠だ。それは管理職でも…
最近読んだ本にこんなことが書いてあった。 ----- 引用開始 p.137 -----アップルのとある上級管理職がこんな話をしてくれた。昇進を間近に控えていたとき、上司からもしかしたらスティーブ・ジョブズに会えるかもしれないと言われた。そうなったら、かならず…
大抵の山は一人でも登山できるので、登山という行為は自分との闘いの側面が大きい。しかし、エベレストのような山となると、頂上まで行くのは一人かもしれないけれど、それを支える様々なスタッフがいるわけで、実際は「組織」で登っている。 その意味で高山…
「常識とは18歳までに集めた偏見のコレクションのことを言う(Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen. Einstein)」とはアインシュタインの言葉。「特定の状態でのみ当てはまる真実」を「どんな時でも当てはまる真実」と勘…