一経営者の四方山話

個人的に関心を持っているイシューについて考えたことを書いています。経営、経済、文化、学問など多岐に渡ります。

過大評価と過小評価

行動経済学の祖、ダニエル・カーネマンの提唱した理論の中に「人は低い確率を過大評価し、高い確率を過小評価する」という考え方がある。 「低い確率を過大評価」の例として、宝くじが当たる可能性は極めて低いのに当たると思って買う、とか飛行機事故が発生…

勉強と問題意識

昔に読んだことのある本を、もう一度ぱらぱらページをめくると「あれ?こんなことが書いてあったっけ?」と思うと、「せっかく読んだのにもう忘れている」とか思ってちょっと焦る気持ちになったりしたことがある。それどころか、書店で本を購入してきて、読…

旅行先のカナダでドコモのSIMロックフリー端末を使う

カナダへ家族で旅行した時にドコモショップでSIMロックフリーにしてもらった携帯を持って行って、現地でプリペイドSIMを購入して現地で使用して学んだことを、今後カナダや外国に旅行する人の参考になるかもしれないと思い、覚え書き的に書き記す。 私がSIM…

山下泰裕さんの挫折

『そろそろ、世界のフツーをはじめませんか いま日本人に必要な「個で戦う力」 』(今北純一✕船川淳志 日本経済新聞出版社 2013-03-27)という本を読みました。色々と赤線を引きまくって読んだのですが、その中で一番感動したの柔道の山下泰裕さんと彼の挫折…

無知の知

「無知の知」という言葉がある。英語で言ったら、recognizing my own ignoranceって感じか。なぜ自分が無知であることを知っておく必要があるのか、と考えてみた。誰だって、実際は多少なりとも周りの人よりも知っている分野とかはある。世界一誰よりも知っ…

家の物をいかに減らすか?

理想的には自分の住む家は長く留守にしていてもルンバで完全に掃除できるくらいものが床に置いていない状態がいいと思っている。下にリンクを貼ったブログの作者の部屋みたいなのがいい。できるだけシンプルな暮らし。それが理想。現実は毎回引っ越しするた…

ヒューストンのティファニー

1992年頃の話だが、当時私は永田町にある自由民主党の党本部で働いていた。その時にアメリカ政府のプログラムでアメリカ政治の草の根を学ぶ旅行プログラムに招待され参加した。全部で2週間程度のプログラムで、ワシントンDCで上院議員や下院議員と対談したり…

今日やれることをなぜ明日に延ばしてしまうのか

「今日やれることをなぜ明日に延ばしてしまうのか」ということについて考えてみた。どうも自分の行動を見ると、重要なことを「これは今やらなくても明日やればいいや」と思って、実際は未来永劫やらない、もしくはどうしようもなく切羽詰まってから仕方なく…

『キャパの十字架』(沢木耕太郎著)を読んで

最初に知ったのはいつ頃だったか思い出せないが、高校生の頃にはすでに、フォトジャーナリストのロバート・キャパ(Robert Capa 1913-1954)のことが気になっていた。戦争の現場に行って、命がけで写真を撮り、そして最後は戦場で死んでいった壮絶な人生。考…

100分de名著、いいね

NHK教育テレビというかEテレで「100分de名著」という番組があって、それを欠かさず見ている。古今東西の名著を1冊とりあげて、ゲストと対談・解説を25分間×4回の100分で行う、というコンセプト。先月はデュマの「モンテ・クリスト伯」。今まで見た中で「夜…

転職のためのインタビューの心得

私の人生で転職は全部で5回やっているのだが、採用する側として転職してくる人のインタビューは数えたことはないが多分1000人近い。うち8割は日本人、2割は外人。そんな経験の中で面接時のアドバイスの一つとしてこんな質問をすべき/すべきでない、という…

答えを覚える教育 vs. 答えを自分で考える教育

大学を出て晴れて社会人になった時に「学生だった時と全然違うなぁ」と私が思ったのは「実社会では答えが一つではない」ということであった。学校教育では典型的には問題に対する答えは一つであり、それ以外は間違いとされるもの。小学校、中学校、高校とひ…

職業の貴賤

ロシアの学習おもちゃが「ちゃんと勉強してるかな?成績がよくないと、清掃員の仕事にしか就けなくなるよ」などというセリフが出てきたりする、という話。「おぃおぃ、そんなことを子供に言っていいわけ?」と普通は思いますよね。「職業に貴賤はない。ある…

悪文を読む効用

センター試験の国語の平均点が例年に比べて大幅にダウンして、満点の半分もないらしい。だいたい6割くらいできるのが通常の平均点。 原因は、問題に小林秀雄の随筆「鐔(つば)」というのが出されていたから、というのだが、私が受験生だった時は小林秀雄は…

新卒の就職難民救済策

新卒の就職活動がなかなか実を結ばないのは、採用する側から見ると新卒は「役に立つかどうかよく分からないリスクの高く、かつ非常に高価な資産」だから、ということにつきる、と思う。 大卒の平均生涯所得は2億5千万円。日本では、雇用に関する規制が厳し…

改革を阻む怪物たち

昔の資料を見ていたら、ボストンコンサルティンググループの資料があった。その中にこんなのがあって、今見ても笑った。改革を阻む要素を「怪物」として、表現したもの。 「(怪物名)タコツボドン」…「(叫び声)それはうちの部署と関係ありません」 「ウチ…

真実の前での平等

田村耕太郎さんの書いた『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』という本を読んでいたら、なぜ東アジアには自然科学系のノーベル賞受賞者が(人口の割には)少ない理由に関する議論があった。 誰しも思いつくのは、英語の問題があるし、研究開発資金に…

右翼左翼、右派左派が無意味な時代

私の政治思想そのものは保守主義にもっとも近いのだと思うのだが、歴史的にはリベラルの言ってきたことの多くがのちに正しいことを証明してきた、という理解をしている。 どういうことなのか、と言うと、たとえば婦人参政権とかはリベラルが主張して実現して…

雪の恵み

久しぶりに雪に囲まれて数日間過ごしていて、こんなことを考えた。 小さい頃、雪がたくさん降ることは寒いんだから当たり前だと思っていた。雨は一年中降っているわけだから気温が低くなれば当然雪やあられになって落ちてくるのは小学生の私にも想像できた。…

新年の誓い

よく新年の誓い(New Year's resolution)とか言うが、新年に「今年はこれをやるぞ!」と決意したものの大半がやれずに終わるのはなぜか、を昔考えたことがある。 やろうとすることが、たとえば「今年は本を100冊読む!」とか「ゴルフでハンディキャップをシ…

雪が深々と降るとは

私は青森の日本海側の生まれなので、雪は生活の一部であった。今、こうして長野県の白馬村に来て、八方尾根のリフトに乗って10分程度ぼーっと考えることと言ったら、どうしても雪のことになる。 小さい頃、冬が近づいてくると、夜布団に入る時は何もなかっ…

考える力

考えるのが面倒くさくなると、突然極端な思考になってしまう癖が日本人/人間にはあるのかもしれないと最近思うようになった。 原発事故で考えることに疲れたのか「いったん原発事故が将来発生すると日本はもう駄目だ」とか、戦前だったら「もし日本が米国に…

犯人探しではなく原因探しを!

経営者がよくやる失敗として「原因探しではなく犯人探し」があります。顧客先で問題が発生した時に「誰だ? あそこの営業担当者は?」と条件反射的に尋ねるような経営者。これはいかん。問題に対してすぐに人に結びつけたがる傾向が自然に人間には備わってい…

霧のロンドン?

ロンドンに今まで8回くらい出張に行って毎回1週間くらい滞在しているが、霧に一度も会ったことがない。「霧のロンドン」と昔から言うけど今はそんなことないのかしらん、と思っていたら、霧の大半はスモッグのことだったらしく、今は当然ながらスモッグは…

人生の成果と幸福

エジソンによれば「天才は1%のひらめきと99%の汗(one percent inspiration and ninety-nine percent persipiration)」だそうだが、1%のひらめきがないと99%の努力は徒労に終わるとも言える。自分が何の才能を持っているかをできるだけ早いうちに…

雪崩対策

今年の冬は家族連れで長野県の白馬に行ってスキーを楽しんでくるつもりで準備している。そこで、なんとなくサバイバル目的で雪崩について調べてみた。スキー場のコース内で滑っている限り雪崩に遭遇することはありえないとは思うので、実践的意味合いはほと…

ブログを始めるにあたって

最初の発言なので、なぜブログを始めるにいたったかを書き記しておこう。 そもそもインターネットが始まる前のNIFTYの時代からNEWYORKERというハンドルネームで比較的積極的に発言していたので、ネット上で発言することにそんなに躊躇する気持ちはなかった。…